アメリカ出張準備-情報とノウハウ-

米国内空港のセキュリティ・チェックの内容

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■空港セキュリティ・チェック

9.11テロ以来厳しくなった米国内空港のセキュリティ・チェックですが、スムーズかつ短時間で終わらせるために、セキュリティチェックの内容について解説します。

■セキュリティ・チェック速報

2010年1月某日。今年はじめての米国出張です。2009年12月にデルタ航空機でテロ未遂事件が起こり、またまたセキュリティ・チェックが強化されたという報道にドキドキしましたが、チェックインから出国審査はこれまでと変わりなかったです。搭乗ゲートで搭乗券を確認され、飛行機へ行くところに係官がズラリとならび、全乗客のボディーチェックと手荷物検査をやっていました。

わりとおざなりなので一人ひとりにかかる時間はたいしたことがありませんが、全員を終えるにはそれなりに待たされました。米系キャリアのため?か係官は英語を解するフィリピン人ばかりだったのが印象的でした。女性係官が男性客のボディーチェックをしていましたが、その逆はなさそうでした。

■アメリカ国内空港セキュリティ・チェック対応

9.11テロ以来厳しくなった米国内空港のセキュリティ・チェック。スムーズかつ短時間で自分の番が終わるよう準備する気働きは日本人が優れているように思えますが、アメリカ人も大分慣れてきているようです。

マニュアルに沿って一律の保安検査が行われそうなものですが、ここはアメリカ。現場のチェック方法、レベルについて、空港や担当者により少し違いがあったり、以前と今とで違うということもよくあります。

刃物、銃器、危険品、爆発物などに加え、液体・ジェル類の客室内持ち込みが制限されています。詳細は、米国当局(TSA:Transportation Security Agency)や、航空会社(例:日本航空)で確認できます。

ファースト・ビジネスクラス乗客とエコノミークラス乗客ではチェックポイントの列が異なり、前者の方が早く手続きを終えられるよう配慮されています。(配慮はあっても実際にはそうならないこともありますが)

セキュリティ・チェック付近の写真撮影は禁止されています。


■セキュリティ・チェックの内容

セキュリティ・チェックポイントは搭乗チェックイン手続き後、搭乗ゲートへ向かう途中に設けられています。チェックポイントの入り口に乗客が列を作っており、そこにいる係官が写真付身分証(Photo ID)と搭乗券の照合を行います。

パソコンはカバンから出してトレイにおき、X線検査を受けます。
上着、コート、ジャンバーと靴は脱いで、トレイにおき、X線検査を受けます。
金属探知機の感度は結構高いので、ベルト、アクセサリー、硬貨はトレイに置いたほうがよいでしょう。

■追加検査と航空会社の関係

搭乗券の右下に「SSSS」と印字されていると、追加検査されます。追加検査の内容は次のとおりです。担当者がいれば10分程度の追加時間ですみます。

  • 手荷物カバンを開けて内容物を目視確認すること。
  • カバン内をろ紙のようなもので拭き、吸着物を分析器にかけること。(硝煙反応を確認しているという話を聞いたことがあります)
  • 警棒型金属探知機で、身体検査をされるたうえ、手でボディチェックをされること。(男性旅行者には男性係官、女性旅行者には女性係官が割り当てられます)
  • 靴の検査をされること。

TSA係官によると、旅行者を任意に選択し「SSSS」と搭乗券に印字して追加検査を受けさせるのは、航空会社が行っているとのことです。見ていると、小学生くらいの児童や、80歳近い女性が追加検査を受けていることもあるので、あるていどランダムに選択しているようです。しかし、ある特定の米系大手航空会社を使おうとすると80%近い確率で追加検査送りになる人もいます。他の航空会社ではそういうことがないので、これはとてもランダムな選択の結果とは思えませんから、航空会社に要注意フラグを立てられることもあるのでしょう。

空港のチェックインカウンターで文句を言っても、残念ながら「担当が違うのでこちらへお電話を・・・・」と顧客対応窓口の電話番号を渡されて終わるのが落ちです。

■ちょっとしたコツ

もしもビジネスクラスで旅行できたり、航空会社のマイル・ランクがプラチナなどエリートランク専用検査列を使える場合は、積極的に使ってみましょう。そのためにかえって時間がかかるということはほとんどありません。

たとえ「SSSS」追加検査扱いを受けても、怒るだけ損です。相手は検査担当者にすぎず、責任者ではありませんので、追加検査を受けること自体に文句を言ってもしかたがありません。検査方法について、例えば異性にボディチェックをされるといった問題があれば、これは言った方がよいです。

液体・ジェル製品の手荷物持込みはアメリカ人でも基準を超えて没収されることがあります。うっかりそういうことになったら素直に謝った方がよいです。抵抗すると別室扱いになります。
携帯電話、財布、鍵など金属探知機で問題になるものは、まとめてカバンにいれるか上着のポケットにいれておくと、失くす恐れが減ります。

パスポートと航空券を一緒に保存できるパスポートケースも、あると便利です。

■余談。こんなこともありました

テロから2年くらいの間は、刃物の定義にある「鋏状のもの」へ鼻毛切り鋏が含まれており、取り上げられました。
ワインの栓抜きで、スクリューのみならOKでも封切り用小ナイフがついていると没収されました。

PCは必ずカバンから出してX線検査を受けるが、カーナビや小型プロジェクターはそうしなくてもよかったです。
手荷物のワイングラスをX線検査にかけたら、係官から「今のところ壊れていませんね」と冗談をいわれました。

手荷物の液体物の持ち込み制限が無かった頃、封を切ったウィスキーボトルを持っていたら、未開封はOKだが開封済みは引火性があるからだめだと言われ、危うく没収されそうになりました。結果はマネージャーの許可がでてセーフでしたが。当時は基準がまだあやふやで、担当者の裁量に任せられる部分が大きかったようです。

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