良いガイドブックの選び方
■ロンリープラネットとは
日本で一番売れているガイドブックと言えばやはり「地球の歩き方」でしょう。それでは世界で一番売れているガイドブックは?「ロンリープラネット」でしょう。
このシリーズは世界全ての地域をカバーしており発行数は650タイトルなのです。しかし残念ながら日本では20点あまりしか出ておらず、もともと文字ばかりでヴィジュアル要素が少ないので日本人には合わないのではないかという印象を最初は受けました。ところが実際に読んでみると現地での役立ち度は地球の歩き方とは比べ物になりません。
なぜこれ程までに質が違うのか?それは日本のガイドブックでは、その国に行ったこともないような編集者が有償のアンケートを元に記事を組んでいることが多いからです。意外かも知れませんが、誰もが知っているガイドブックはこのように作られているのです。確かに経営的な観点から見ると、現地に行ったことがある人から情報をもらい編集してしまう方がコストがかかりません。しかしここに有益な情報が本当に載っているかどうかはもう一度考えた方がいいでしょう。
それに対しロンリープラネットが信用できる点はやはり写真入りで著者が載っているというところです。日本ではあまり馴染みないかもしれませんが、海外ではトラベルジャーナリストという職業があります。彼らが実際に現地から情報を仕入れさらに名前や顔も載せているガイドブックの方が質が高いのは明らかでしょう。
■良いガイドブックの見分け方
ロンリープラネットは質が高いと書きましたが欠点は日本では20点程度しか出版されていないところにあります。したがってどうしても日本でガイドブックを買う必要が出てくる時があることでしょう。
そんな時に良いガイドブックを選ぶコツがあります。一つ目はどこの出版社か。二つ目はできる限り広告が入っていないガイドブックを選ぶことです。例えばJTBが出している「るるぶ」「ワールドガイド」などは第一にツアー客用に作られています。したがって読者にとって有益な情報である格安航空券などの情報は一切載っていません。最近日本でも名が知れてきたLCCなどは絶対に紹介されていないことでしょう。なぜなら日本の航空会社や代理店の広告が入らなくなってしまうからです。
また同じ出版社から出されている本は似たようなスタッフが編集している可能性があるので同じ出版社から二冊買うなんてことは絶対に避けてください。
■まとめ
出張に出る方にとってガイドブックは現地での地図にもなるし、ちょっとした合間を縫って観光に行くのに必須でしょう。そんな中で効率的に現地を廻るにはやはり「生の声」が載っているガイドブックがお勧めです。
日本のガイドブックにあるクレジットをよく見てみると、現地の人が一人もいないのによくガイドブックを作れるな、と思うことがあります。これが新聞などであれば問題でしょう。しかしガイドブックはそれがまかり通っているのです。みなさんの貴重な時間を無駄にしないためにもガイドブックは慎重に選んでくださいね。